無内定無職のタワゴト

140文字以上になるぼんやりとしたこと

普通という病

 

自分は自分のことを普通の人だと思いながら過ごしている。どこまでいっても特別にはなれないし、ちょっとやそっと変わったことをしたところで普通の範疇から抜け出すことはできない。

自分と同様に特別な存在になれるひとなどほとんどいないし、多くの人は何かを成すことなく死んでいくだろう。

しかしながら、自分はただの普通の人ではなく特別な人間であると思いながら過ごしている人も多くいるだろう。

 

自分は特別だと思っている人の事を自分は表立って否定することはないし、自分を特別だと信じることが何らかの原動力となることは少なくはないだろう。

自分は特別だから人と違う事をしても大丈夫、自分は特別だから他人に迎合する必要はない、自分は特別だから成功する、自分は特別だから何もしなくてもその時が来る。というように自分は特別であるという事を信じて行動している人は少なくない。このように自分は特別だと信じている人のことを自分は羨ましいと思っている。

 

そう、限りなく羨ましいのである。

自分は普通であるという事を一度心の底から信じ込んでしまった為に自分を特別な人間だと思うことが出来なくなってしまった。なにかちょっと変わっているといわれたところで同じような性格の人がいるという事も、同じような学力で、同じような言動をする人がいて、同じような家庭環境の人がいることを知っている。自分はけして特別な存在ではない。

同様に、自分を特別だと信じる人のことを自分は特別な人だと思えない。その他人を特別であるという事を信じることが出来ない。

誰しも特別でなく普通な存在であると信じ込んでしまった自分には特別を原動力にすることが出来ない。特別じゃないから何かを成すことが出来なくても当然だし、失敗しても当たり前だし、なにか特別なチャンスが訪れることはない。そんなふうに思ってしまうのである。

ある意味ネガティブなのである。逆に、特別な不幸も訪れないと信じるポジティブさもあるわけだが。

 

自分の、普通を信じ普通から抜け出せないし抜け出したいと思えなくなってしまうこの病を誰か何とかしてほしい。